僕が「NPO」している理由

NPOをやっていると、「なんで会社じゃなくてNPOなの?」とよく質問される。単純にNPOなんて変わり種の選択肢が不思議、という感じで聞かれることもあるし、企業の社長さんなんかからは「会社形態じゃないなんて!」とある種の憤り的な感じで聞かれることもある。
僕の答えを脇において、、社長さんがそう憤る理由はなんとなくわかる。まっとうに顧客サービスを徹底して売上をあげてきた方々の、「金稼ぎ=悪」みたいな風潮へのフラストレーションは想像に難くない。良いコトしてるから儲かってるのに、と忸怩たる思いもあろうと。
そういう方々にとって、NPOというのは安易な逃げ道だったり「悪い金稼ぎ」へのアンチに見えたりするんだろう。僕はといえばそんな気はなくて、むしろ株式会社という仕組みの、良く出来てる度合いには感動すら覚えるぐらいなのだ。必要な資金を集め、リターンを返すことのできる投資という仕組みは凄い。マジで羨ましい。
でもって、NPOのメリットというのは、実は一見、ほとんどない。以前は一番お手軽につくれる法人格だったのかもしれないけど、今や1円でも会社つくれますからね。メリットがあるとすれば、まだ多くのNPOにとっては幻でしかない税制優遇かな。もうこれは、いつかはそうなるので、、待ってるしかない。
そんな風に思う僕がですよ、NPOにこだわってる理由が一つだけあって、それは「世界を変える」みたいな青臭すぎて恥ずかしい理想に、いちばん近いのがNPOだからである。理屈は端折るけど、NPOは企業より、はるかに大きな事業ができる可能性を秘めている。
だから社会貢献とか奉仕の精神とかと関係なく、誤解を恐れずいうと、デカイことをやりたい奴はNPOをやった方が良い。ただ、デカすぎるとお金には換算できなかったりして、貧にしか見えない。あなたがそんな矛盾みたいなのをモノともしないなら、僕はNPOをオススメする。