フローレンス・NPO経営・駒崎

Days like thankful monologue
【業務日誌】ソーシャルイノベーションの水平展開開始

まず最初に。上のエントリ、言ってることはそのとおりだと思う。以上感想終わり!
…さて書きはじめたらキリがないので、ダダダッと指が踊るままに書いてみるのだが(←言い訳)。
駒崎という男のことを僕はひどく好きで、大マジメに尊敬しているのだが、とりあえず彼はものすごく「お節介」で「基本に忠実」なのだ。とにかくそれがすごい。……お節介については僕もそこそこ自信があるし(笑)、それはNPO関係者の本当にステキなところだと思うが、今日は後者について。
今まで立場上、自分も経営者の端くれということになっていたのだけど、正直嘘臭いと思っていた。なにが経営かよくわかってないから。ただ、経営者ということになってるだけだった。それが最近、経営がなにか、ちょっとわかるようになってきたかも。あと、経営ってものが好きになった。
経営するというのは特別なもんじゃなくて、日々の目先のタスクリストからちょっと目線を離して、自分たちの組織が「本来あるべき姿になってるか」確認することから始まるようだ。
いま、ゼロからKOMPOSITIONをつくるとしたら?とか思うと、こうすべきだというイメージが簡単に湧く。だいたいが、そのイメージと現実がいつの間にかずれてるわけで、どうやってイメージに近づけるか、まずはそのイメージを組織に行き渡らせる、それがビジョンを示すということ。
そこまで来たら、やることなんて、実は簡単なことだったりする。それを断固としてやる、今すぐやる、できるかぎりやる、範を示す、そういうことで組織っていうのは確実に変わる。変われば良くなる。
あとは組織の強みというのはノウハウとか言われるけど、研究者が立ち上げたならいざ知らず、ほとんどの企業そしてNPOのノウハウなんて、細かい工夫や経験則の積み重ねだったりする。飲食で、テーブルの高さが面積が形が○○だとお客が××な行動をとってくれる、とか。そんなのすぐ真似できるじゃんと思っていた。
でも、できない。どうやらできない。すんごく細かい小さいこと、くだらないぞ、すぐ真似できるよ、そういう積み重ねをバベルの塔ばりに積むと、なにか圧倒的な強みになる。地道なことが何重にも絡み合っていて、一つ一つはたいしたことがないのに、到底真似ができなくなる。それがノウハウであり強みである。
つまり上で僕が言ってるのは「経営する-本来あるべきイメージに現実を近づける」「強みをつくる-細かい工夫を積み重ねる」ということ。…そして、その根本にあるのが「基本に忠実」ということ。バカみたいに「基本に忠実」でないと、その2つを突き詰めていけない。
手前味噌だが、「第2の創業」とか言って、うちの内部で今のところ変わったのは「事務所が禁煙になった」「コアスタッフで日報を書いて回覧するようになった」こと。そんなの簡単、当たり前、なんでやってなかったの、と思われるんだろうなあ。
でも、それが何年もできなかった。それがわずか半月で定着した。僕はそれを、KOMPOSITIONにイノベーションのDNAみたいなのが根をおろしはじめたと感じていて、すごく誇りに感じている。たかが知れたことかもしれないけど、変わることのできるKOMPOSITIONという小組織と、そのスタッフに自信を感じる。このスピード感覚で、泥臭く基本に忠実にやれば良いんだ、どこまでもやってやるぞと思ったりする。
で、駒崎は、そういうことを僕に気づかせてくれた人であり、冒頭のエントリみたいなお節介の極北みたいなことをやってしまうごく普通の人、つまり若いくせに「経営している」人である。僕は彼をみて経営とはこういうものかと思った。同時代の卑近なところに彼が居てくれたことに、まずは感謝。
…ま、そんな偉そうなことを言いつつ、僕も駒崎もちょっとしたら「経営わかんねー」「俺ダメだー」とか言うのかもだけど(←言い訳)。