車イスバスケと障害者と千葉さんについて

実はKOMPOSITIONのWEBでもまともに告知してないっていう状況なんですが、5/19(土)に代々木公園で車イスバスケの講習+ゲームをやるイベント「ALLDAYイスバス」をやります。初回なので、どちらかというと地味な感じで考えてます。
ALLDAYといえば5ON5トーナメントでお馴染みですが、このイスバスがALLDAYブランド(?)の新ラインになれば良いなあと思ってます。とりあえずここを読んでいただけたら内容はつかめるのではないかと↓

代々木公園で「車いすバスケ」イベント-日本代表選手ら講師に - シブヤ経済新聞

このイスバス、実はKOMPOSITIONは共催ということで2列目に控えており、当日の講師など主催はバラエティクラブジャパンというNPO団体をメインに実施されます。で、このバラエティクラブというのは世界的なNPO団体の日本支部で、その代表者が千葉さんという40歳近いおっちゃんです。
なんでバラエティクラブとKOMPOSITIONが一緒に活動するのかって言われたら理屈っぽい理由もなくはないんです。が、実際のところ僕が思うに、僕と千葉さんが友達(?)だからってのが自分のなかで一番大きな理由かなあと思うわけ。
僕は千葉さんと出会えたことを密かにかなり感謝しておりまして、なんでかっていうと、障害者に対するイメージを変えてくれた人だからなんです。障害もいろいろあるけど、要するに弱者で労わってあげましょう、みたいな遠慮だったり配慮だったり、要は体の良い差別ってあるじゃないですか。それがずっと消化できなくて、僕は障害ってものにどう付き合ったら良いか分からなかった。思えば高校時代からです。
でも、この千葉さんと付き合ってそんなことに囚われてるほうがくだらないって思うようになった。ときどき、一緒にメシ食いに行くんだけど、別に彼が障害者だからって理由で気を使ったりしない。だって、彼は勝手に車で都内を動き回ってて、勝手に車を降りて車イスに飛び乗って、勝手に車イスで街やら屋内やらを走り回ってるわけ。
ときどきやたらな段差や坂があったり、駐車場でもチケットが無駄に高いところから出てきたりする。で、千葉さんが「こんなんじゃ俺には使いにくいじゃん!」って言うので僕は一緒におかしいよなあ酷いよなあと思いつつ、手伝ってあげる。ただそれだけのことです。友達が困ってるから手伝うっていう、そんな当たり前のこと。僕は彼に会って、車イスに乗っていることや障害があることを−もちろん辛いとかできないこととかたくさんあるかもだけど−弱者ではなくて個性的な人だって思えるようになったかなあと思う。
そういう彼が「障害者を甘やかしちゃダメだ、俺たち障害者だって自立できるしそれはチャレンジなんだ、子どものうちからそうやって人一倍努力しないと、障害に甘えたらダメになっちゃうんだ、健常と障害には違いがあるけど上も下もないんだ」って言うわけ。2年前、実は今回みたいなイスバスのイベントをやったけど、確かにその言葉が嘘じゃないってことを教えてくれた。
と、まあそんなわけでイスバスの活動を始めます。興味が出た人は5/19に代々木公園バスケットボールコートにどうぞ。正直運営とかまだまだですが、ある意味これはこれでかなり熱いバスケシーンに触れられると思います。健常者でも参加可能です、はっきり言いますが車イスに乗ったら健常者の僕らのほうが障害者で、障害者の人たちには敵いません。


※ちなみに千葉さんは脊椎損傷で胸から下の神経が通っていないのですが、パラリンピックで活躍している車イス陸上の選手です。平地では基本的に僕より歩くスピードが速いです。マシン脚なんで。